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先日の磯釣行時、ふと思いついた。
考えてみれば、釣りをする際はほぼ必ずライフジャケットを着用しているが、実際にそれが如何ほど有用か、というのは知らないわけである。
以前にも言ったように、私はライフジャケットを半ば以上「着るバッグ」だと認識しています。
「安全のために」というよりは「便利だから」とライフジャケットを着ているわけです
昔は湾奥や都市型河川でやっていたので、大抵は整備された足場のよい護岸でフェンスがあることも多かったので、落水の危険性はほぼなく、そのため余計にそういう意識がありました。
やがて河川やサーフでのウェーディングをするようになったので、以前よりは安全に気を払う必要が生じましたが、それでもまだまだそれは希薄なものでした。
そして今、磯でのヒラスズキに手を出すに至り、油断したら本当に死にかねない釣りをするようになったわけです。

その日は風も波もあまりなく、サラシもイマイチ。
磯初心者の私は、サラシが出ていないとどうしていいかよく分かりませんw
それでも磯経験値を少しでも上げようとウロウロしていました。
天気も大変よろしく、3月だと言うのに25℃近い気温。日が高くなるにつれ、そしてウェットスーツを着て磯場を歩き回るにつれ、暖かいを通り越して最早暑い。
そして思いました。

「ああ、ちょうどいいや、水に入ろう。そして、ライフジャケットがどのくらい浮くか確かめよう。」

これが普通の服やウェーダーなら、後始末の面倒さから入水しようなんて思いません。
しかし、私は今ウェットスーツ姿。「もしかして」の落水時にどれだけ動けるか、あるいは動けないか。ライフジャケットは信用に足る安全装置なのか。そんなことを諸々含めて確認しようと思い立ったのです。
いきなりドブンと着水するようなのは怖い。なるべく段々と深くなっている場所で、徐々に足がつかなくなっていく形で入水していくのが安全でしょう。

入江になって波も流れもなく、そしてスロープ状に深くなっている箇所を探します。

■装備
ウェットスーツ:3mmのフルスーツ(インナーとして、上下ラッシュガード)
ライフジャケット:アングラーズデザイン エクストリームⅢ(タックルボックス3枚、その他装備)
グローブ:ブラックダイアモンド クラッググローブ
レインジャケット:シマノ XEFO GORE-TEX ベイシックジャケット
シューズ:リアス リーフブーツ
その他:ヘルメット着用

■備考
・一応泳げるレベル(カナヅチではない)
・身長172cm、体重75kg
・スポーツ経験あり
・満潮05:15くらい 08:40くらいに入水敢行

安全を期すため、ロッドは磯に残置して両手をフリーにして入水。
段々と深くなっていくのを慎重に一歩一歩進んでいく。
やがて爪先立ちになり、そして爪先もつかなくなる…。

浮力は?
正直なところ、思った以上にギリギリです。
波のない場所で試したので平気でしたが、ある程度波があったら顔が水面から出たり沈んだりすることでしょう。
沈むまで行かなくても、確実に顔に水を被ります。
「一応浮くよ?」くらいに考えておいた方が吉。


どの程度動ける?
全然動けません。
最も、これには慣れの問題もあるのかも知れませんが。
立ち泳ぎ的に移動しようとしても、全然思ったように進みません。
足を浮かせて、ラッコのような水平の体勢になってバタ足しても、想像以上に進みません。
波も流れもなくてこれなら、サラシが出るような海面では本当に自由が利かないでしょう。
陸までのほんの数メートルが、とても遠い。


ヤバイ?
ヤバイ(断言)

浮かんでいた時間は2分とか3分とか、そんなものだったでしょう。
でも、滅茶苦茶怖かった。

今回は徐々に深くなっていくように入水していきました。
波も流れも、風も殆どありません。
なのに全然動けません。
計画的に、安全な場所でやったにも関わらず、あまりの動けなさっぷりに段々と焦っていきました。
「ヤバイ! いくら流れがないと言っても、全く無いわけではない。このまま流されたらどうしよう!」
割と真剣にこう思いました。
これが、「落水」。ある程度の高さからドボンと落ちたら、落ちた瞬間は頭の天辺まで水没するでしょう。
落水というアクシデント、そして完全に水没。そうなったら確実にパニックになると思います。
パニックになった状態で、適切な行動ができるでしょうか? 私は全く自信がありません。
だって、意図的に入水したのに焦ってるんですもん。
また、今回の装備は磯においては万全を期した装備に近いはずですが、それでも手も足も出ない。

総評
真面目な話、一度浮いてみることをお勧めします。特にロックショアアングラー。
これから暖かくなってきますし、磯に出たはいいが釣れそうにない凪っぷりの時なんかに、試してみてはいかがでしょう?
それか、たまにそういう安全講習的なイベントが催されたりするので、参加してみてはどうでしょう?

ただし、勿論安全を最大限に確保した上で。

試してみるまで若干舐めてたので、一人でやりましたが、やるなら同行者がいた方がいいです。
実際に浮いてみると、「こんな状況でもこんなに怖いのか」と感じると思います。
今回試してみて、私は落水は本当に洒落にならないと思い知りました。
ライフジャケットも、「ライフジャケット着てるから平気」ではなく、「ライフジャケット着てるからどうにかなるかも知れない」程度の装備であることも思い知りました。

人間、未体験のことにいきなり遭遇するとパニックになるものです。
なので、一回ライフジャケットの有用性を身を以て体験し、もしものときの備えをしておくのはどうでしょう?
大きなタイドプールなんかあれば、試すのにうってつけですかね。


※でも、それで洒落にならないことになっても、当ブログは一切責任を負いません。
※※この記事はなにか思ったこと、気付いたこと等あれば、適宜追記や修正を行っていくつもりです