最初に結論から言います。
買うべきではない。
むしろ、買ってはいけない。
使っていたリアスのリーフブーツが大分ヘタったため、スパイクシューズを新調しました。
候補だったのはこれと、マズメのタングステンピンのシューズ。
マズメのシューズは評判よく、使ってる人も多い。
私は生来の捻くれ者ですので、そこはあえて別のものを選ぼうと思ったわけです。
2018年の夏に出たこのTM-2900、メーカーの説明文を見ますとなかなかに魅力的です。
――以下、メーカー製品ページより引用
つまり、一般的なスパイクシューズですとピン――つまり「点」でグリップを得ていたのを、このシューズで考案されたBスパイクではブレード――つまり「線」でグリップを得ようというわけです。ブレイドだから食い付く、止まるそこでダイワが着目したのは、点で支えるピンではなく、線でとらえるブレイド状のスパイクピンです。スケートシューズを思い浮かべるとイメージしやすいと思います。ブレイドの向きを変えることで氷を線でとらえ、しっかり止まることができます。接地部分が点のスパイクピンでは氷の上を滑らずに歩くことはできても、高速で滑ってきたものを止めるまでのグリップ力はありません。
いいですね、理に適ってますよ。
ブレードのエッジを効かせるようにすれば、従来のピン型スパイクよりも遥かにグリップ効果が得られるでしょう。
解けた紐を踏んだりすると危険なので、ダイヤル調節式というのもいい。
いいじゃないですかいいじゃないですか、これにしましょう。
値段もマズメと比べて殆ど変わりませんし。
で、買いました。
で、使いました。
3時間後にはこの有様ですよ。
よりによって、売りにしているBスパイクが左右併せて5セット脱落。
(このブレード、見た目は3連の刃になってますが、根本は1パーツになってるようです)
馬鹿じゃねえの?
3時間だよ? 3時間。
百歩譲って1セット脱落ならまだ理解できる(それでも酷いが)
5セットって何セットだよ?(5セットです)
ブレードは片側6個なので両方で12個。
半分近く脱落です。
あらゆる製品には初期不良があり得るというのは分かっています。
しかし、これは初期不良で済まされるものではない。
ライフジャケットやスパイクシューズというのは、釣り人の安全を守るものです。
で、スパイクシューズをスパイクシューズ足らしめているものはなにか?
勿論、スパイクですよね?
仮にシューズ部分にちょっとくらい穴が空いたところで、スパイクピンが残存しているならばまだ使用可能なわけです。
スパイクシューズの本懐を果たせていますからね。
最も重要なパーツが、こんなにも簡単に壊れてしまう。
最早何の意味も成さないわけです。
車で言うなら、「走って数時間でタイヤが2個外れた」くらいの不具合ですよ、これ。
――以下、メーカー製品ページより引用
ブレイド型ピンの効果は絶大でした。岩の凹凸をしっかりとらえ、安定したグリップ力を発揮。丸形ピンのように動いて負荷が逃げることも抑えることができます。しかし、しっかりと岩をとらえたときの負荷はかなりのもので、通常のゴムソールにブレイドを埋め込んだだけでは外れてしまうのです。また、開発当初はブレイドそのものの強度も不足しておりました。本当だね。外れるね。
――以下、メーカー製品ページより引用
ブレイド型ピンの剛性向上、高負荷に耐える強度を確保したゴムソールの開発に取り組み、ようやく完成したのが「Bスパイクソール」と「Bスパイクフェルトソール」です。え?! これで完成してたの?
どこが?
――以下、メーカー製品ページより引用
ダイワでは、かなり前からブレイド型ピンの効果を認識していました。これの開発をスタートしたのが8年前。しかし、実用化への道は困難を極めたのです。8年かかってこれ?
8年何やってたの?
お金を払って購入した以上、それに不具合があることは当然愉快なことではありません。
しかし、それがロッドやリールなんかであれば、単に釣りにならないだけで済みます。
不具合なのでしたら店舗やメーカーも交換/返金に応じるでしょうし、実質的な損害は釣行が台無しになった時間(あるいは、そのための交通費等)だけでしょう。
これ、死ぬからね?
いや、比喩でもなんでもなく。
一歩間違ってたら、マジで俺死んでるからね?
死ぬまではいかなくても、落ちて骨折とか普通に有りえたわけだからね?
この製品によって、私の中でダイワに対する信用が完全になくなりました。
既に所持しているものはそのまま使いますが、今後一切ダイワの製品を買うつもりはありません。
販売店、及びメーカーにも連絡しており、おそらく交換/返品等の対応は受けられそうです。
これが起きたのは日曜で、日曜はダイワのカスタマーセンターは営業していなかったため、最初に購入店に連絡。
ピンが5個脱落したことを伝えると、それまでは店員として当然敬語で会話していたのが「それは…酷いな…(タメ口)」と素になってました。
ダイワ製品に信用がなくなったので、交換ではなく返品の方向で対応していただくつもりです。
すぐ外れるので無意味ですが、一応このBスパイクのグリップ力は期待通りではありました。
すぐ外れるけど。
また、外れていたのは全てBスパイク部分であり、普通のピン型スパイクの部分は特に問題ありませんでした(少し傾いているのはあった。でもまあ、これはある程度仕方ないものかな、と)
今後、ダイワの対応や言い分なんかも聞き取りするつもりですので、そのことも発信していけたらと思います。
スパイクシューズでこれは有り得ません。
一年…いや、せめて数ヶ月使って壊れたと言うならまだ許しましょう。
初使用3時間は擁護のしようがありません。
全く安全が守られない。
線で地面をとらえるブレイド型ピンの威力を、ぜひとも体感してみてください。ええ、体感しましたよ。
恐怖を。
コメント
コメント一覧 (4)
かと言って、スパイクシューズでのピン脱落は、かなりシャレになりませんよね。机上の理論だけで、フィールドテストが疎かだったんでしょうかねぇ。安全性に問題があるなら、もう信用はできませんよねぇ
応力がかかってしまうのは、構造上の解決できない問題ですよね。
グリップ力=負荷なわけですから。
なので、少なくとも半年とか使う中で、「一番最初にダメになるのはBスパイク部分」っていうのなら、話は分かるんですが。
初日で5個も逝くのは最低限にすら達してないです。
疎かというか、本当にテストしたんかって。
危険な場所だからスパイクを履くのに、このクオリティは酷い、酷すぎる
ダイワの信用無くなりました
怪我なく帰還出来たことが幸いですね
いやあ、ホント酷いですよね。
危険な場所で過酷に使われる商品がこれじゃあ、信用できないです。
途中で気付いたおかげで、その後は気をつけて釣りしてましたので無事でした。